主催:一般社団法人 企業研究会
料金:38500円
講師:西村あさひ法律事務所 パートナー弁護士 梅林啓 氏
概要:
カリキュラム/プログラム
1.不正・不祥事対応の現状と新しい視点の必要性
(1)企業における従来の不正・不祥事対応から導かれる“結論”と“反省・あきらめ”
(2)不正行為発生のメカニズム(=新しい視点)から不祥事対応にアプローチする必要性
・そもそも不正行為はなぜ発生するのか?
・不正行為を行う従業員は、もともと資質に問題のある者なのか?
・従業員が不正に走った一因は、会社にもあるのではないか?
2.不正行為発生のメカニズムの解明 ~会社資産の不正流用(横領)をケースに
(1)不正のトライアングル(動機・機会・正当化)とは何か?
(2)お金が必要という「動機」(プレッシャー)
・従業員自らが作り出す動機、会社の行為によって作り出された動機の事例
(3)不正流用ができる「機会」
・入金処理、不正支出に絡む機会の事例
(4)不正そのものの「正当化」
・「悪いことではない」との自らへの言いきかせ、他人への責任転嫁と具体例
・正当化という要素が持つ固有の特徴と留意点
3.不正行為の早期発見に向けたポイント ~不正行為発生のメカニズムを踏まえて
(1)「機会」の発見
・機会がどこに潜んでいるかを考える/不正の機会を得てしまった従業員に見られる行動の特徴
・機会を見つける方法(取引先からの情報提供、上司のチェック機能の検証、内部監査の充実)
(2)「動機」の発見
・動機を発見するための視点(個人的悩みへの関心、社内コミュニケーションの充実、など)
(3)「正当化」の発見
・不正を正当化してしまった従業員に見られる行動の特徴
4.不正行為の抑止に向けたポイント ~不正行為発生のメカニズムを踏まえて
(1)「機会」に関する抑止策
・権限集中の回避/日常的なモニタリング体制、不正が発見できる内部監査体制の確立
(2)「動機」に関する抑止策
・会社の行為が、時に従業員の「切羽詰まった状態」を作り出す
(3)「正当化」に関する抑止策
・従業員のモラル維持に向けた“しらけない”教育・研修制度の必要性
・不正への厳正なる処分、人事、昇給、昇進に関する透明性・公平性の確立
5.その他不正行為への応用 ~機会・動機・正当化のどこに着目し、どう対策を講じるか
(1)架空循環取引
(2)秘密情報の持ち出し
(3)製品・食品事故・偽装、各種法令違反
(4)インサイダー取引