主催:
料金:60,500円
講師: 慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科 准教授 田中 宗 氏
富士通(株) Uvance Core Technology事業本部 Uvance Value Design Office マネージャー 實宝 秀幸 氏
(国研)物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 主幹研究員 田村 亮 氏
概要:<10:30~12:00>
1.量子アニーリングの研究開発動向と応用展開 ~材料開発への応用に向けて~
慶應義塾大学 田中 宗 氏
本講演では,量子アニーリング等イジングマシンの概論からはじめ,ハードウェア開発動向,材料開発への応用に向けた研究事例,また今から材料開発への応用に向けた研究開発を実施するためのソフトウェア開発環境について紹介する.
1.量子アニーリング等イジングマシン概論
1.1 量子アニーリング等イジングマシンのターゲット領域:組合せ最適化問題
1.2 量子アニーリング等イジングマシンの使い方フローチャート
1.3 量子アニーリング等イジングマシンの種類と位置づけ
1.4 量子アニーリング等イジングマシンを活用するための基礎知識
2.量子アニーリング等イジングマシンのハードウェア研究開発動向
2.1 量子アニーリングマシン
2.2 半導体を用いたイジングマシン
3.量子アニーリング等イジングマシンの材料開発への応用に向けた研究の例
3.1 物理モデルのシミュレーション例
3.2 ブラックボックス最適化による計算例
4.量子アニーリング等イジングマシンのソフトウェア開発環境
4.1 イジングマシンの動作について理解するための各種ウェブアプリケーション
4.2 様々なイジングマシンの違いを吸収するミドルウェア
<13:00~14:30>
2.デジタルアニーラ、及びデジタルアニーラ材料開発応用事例
富士通(株) 實宝 秀幸 氏
本講座では、富士通の量子インスパイアード技術「デジタルアニーラ」がどのような背景で開発され、どのような特長を有しているかを解説します。また、最新のデジタルアニーラサービス展開状況や材料開発への応用事例をご紹介します。材料開発現場でデジタルアニーラをどのように活用することができるのか、その威力を感じていただき、参加者の皆様の業務や研究活動への活用に興味を持っていただければ幸いです。
1.デジタルアニーラのご紹介
1.1 背景
1.2 デジタルアニーラの特長
1.3 デジタルアニーラで組合せ最適化問題を解く方法
1.4 商用サービスのご紹介
1.5 第四世代デジタルアニーラシステムのご紹介
1.6 事例ご紹介
2.デジタルアニーラの材料開発応用事例
2.1 少量・断片的・偏ったデータを最大限に活かす「混合物設計支援」
2.2 分子・結晶構造の類似性に着目した確度の高い「材料候補スクリーニング」
2.3 計測スペクトルと材料特性の関係性抽出を可能にする「正則化技術」
2.4 デバイス形状の広範囲&高速探索が可能な「トポロジ最適化」
<14:45~16:15>
3.量子アニーリングを用いたマテリアルズ・インフォマティクス
(国研)物質・材料研究機構 田村 亮 氏
物質・材料科学分野ではデータ科学を利用したマテリアルズ・インフォマティクス研究が注目を集めている.機械学習の力を使って,次に作製すべき材料を適切に提案できる手法として,ベイズ最適化を代表としたブラックボックス最適化がある.しかしながら,材料の組成,構造,プロセスの多様性から組合せ爆発が起こってしまい,通常のブラックボックス最適化では非常に計算時間がかかってしまうという問題がある.そこで,この問題を回避するために,量子アニーリング技術を用いた離散・連続ブラックボックス最適化手法を開発した.本講座では,アルゴリズムの詳細,応用例について紹介する.
1.マテリアルズ・インフォマティクスとは
2.ブラックボックス最適化
2.1 ベイズ最適化
2.2 ベイズ最適化の応用例
2.3 ベイズ最適化に残された問題
3.量子アニーリングを用いたブラックボックス最適化
3.1 量子アニーリング/イジングマシン/
3.2 量子アニーリングで何ができるのか?
3.3 量子アニーリングを用いた離散値ブラックボックス最適化手法
3.4 量子アニーリングを用いた離散値ブラックボックス最適化手法の材料研究への応用
3.5 量子アニーリングを用いた連続値ブラックボックス最適化手法
4.今後の展望
詳細を見る