主催:新社会システム総合研究所
料金:無料
講師:立命館大学 映像学部 教授 博士(経営学) 細井 浩一(ほそい こういち) 氏
概要:このレクチャーでは、パソコン黎明期以来数回目のブームを迎えているメタバース=仮想空間の起源と発展の経緯、現状の動向、ビジネスを含むコミュニティ環境として見た場合のその特性と課題、ヘビーユーザーとしての学術分野がメタバースをどのように活用してきたか、について概観することで、メタバースが本質として有しているコアな可能性とその限界について解説します
講師は2000年代初頭より各種のメタバースを用いて、大学としてのトライアルを学術研究や公的事業、ビジネスなどの様々なフィールドにおいて実践してきました。その経験を踏まえつつ、メタバース=仮想空間を新しい社会的な活動のチャンスとして考えようとしている方々に、これまでの経緯で得た知見を踏まえて、良く理解しておかねばならない前提条件や陥りがちな失敗について実践的な観点からレクチャーします。
1.メタバースの起源と定義:時代ごとの起源的な代表作
(1)「ハビタット(Habitat)」1986年
(2)「ウルフェンシュタイン(Wolfenstein3D)」1992年
(3)「クロケット(Croquet)」1994年
2.メタバースの成立と発展:1990年代から今日に至るまで
(1)目標設定型仮想空間~オープン指向のオンラインゲーム
(2)半目標設定型仮想空間~サンドボックス指向のセミオープンワールド
(3)非目標設定型仮想空間~柔軟性指向のオープンワールド
3.メタバースの活用:立命館大学アート・リサーチセンターのトライアル
(1)学術(文化資源研究)
(2)ビジネス(ファッション、都市・不動産、就職リクルート)
4.メタバースの特性と課題:提供者と利用者が考えなければならないこと
(1)GAFAの動向
(2)レアリティ(Rarity)について
(3)インタラクティビティとサービスのデザイン
5.メタバースの展望と可能性
(1)社会空間の拡張と結合
(2)非代替性トークン(NFT=non-fungible token)の意義
(3)オリジナリティとレアリティの陥穽
(4)アウラ(Aura)を担保する装置としてのメタバース
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